Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases: 2-Volume Set Hardcover – September 12, 2019

世界標準の臨床感染症学テキストの最新第9版。書籍版を購入したが、ネット上で本書を閲覧可能な電子版も付いてくるため、自分の知りたい情報にアクセスしやすい。臓器・解剖学的診断からのアプローチ、微生物学的診断からのアプローチの双方から臨床感染症学を幅広く学ぶことが可能である。各項目は、前版8版の体裁をほぼ踏襲しており、各項目のミニマムエッセンスをまとめた"Short View Summary"→epidemiology→Microbiology→Pathogenesis→Clinical presentation→Therapy→Reference～の準に統一された記載順となっており、必要な情報にたどり着きやすい。情報量は、ほとんどの項目でUpToDate.comを上回る。見た目は圧倒する情報量のように感じるが、思いのほか日々の診療でも活用しやすくデザインされている私は、素早く概要を把握されたい項目は、Short View Summaryをまずはさっと目を通し、その後にじっくりと理解したい項目であれば、本文の該当箇所を熟読するようにしている。臨床感染症学を本格的に学びたい先生方はぜひ本書を日々の感染症診療に役立てていただきたい。それなりの値段のする本書。蔵書にしておくだけでは勿体ない。